朝、目が覚めたら首が回らない。振り向こうとすると、首の後ろから肩にかけて痛みが走る。そういうときに知りたいのは、どうすれば早く治るかだと思います。
先に答えをお伝えします。寝違えは、数時間から数日で痛みが軽くなっていくのが一般的です。最初にすることは、痛い向きに首を動かさずにいることです。
強く揉むこと、首をひねって鳴らすこと、痛みをこらえて伸ばすことは、避けていただきたい行為です。痛みが強いとき、数日たっても軽くならないとき、手足にしびれや動かしにくさがあるときは、整形外科を受診してください。
当店はタイ古式マッサージとバリニーズアロマのサロンです。寝違えた首は、施術を受けたいと考える方が多い場面です。ですので、当店の扱いもこの記事の中で正直にお伝えします。
結論を言うと、首を動かすと痛む時期は、施術より先に、痛い向きを避けて様子を見ることをおすすめします。その理由を、日本整形外科学会の解説と、国が出している資料をもとに説明します。
寝違えたら、まず痛い向きに動かさない
日本整形外科学会は、ホームページの「症状・病気をしらべる」で寝違えを解説しています。対処について、最初に書かれているのは次の一文です。
「動かすと頚が痛いので、寝違えが起こった時には痛い方向には動かさずにいる方が良いでしょう」
無理に動かして早く治そうとするより、まず痛い向きを避けるということです。痛くない向きまで固めておく、という意味ではありません。
学会の解説には、続けて次のような手当てが挙げられています。湿布は「有効です」、飲み薬は「有効でしょう」と書かれています。
- 医療機関で処方される湿布を、痛い部分に貼る
- 痛みと炎症を抑える飲み薬や、筋肉の緊張をゆるめる飲み薬を使う
- できる範囲で、緩やかにストレッチをする
- 筋肉のけいれんが原因なら、漢方薬や、痛い筋肉への注射が使われることもある
このうちストレッチには、条件が付いています。痛みを我慢してストレッチするのは、逆効果の場合があると書かれています。
そして解説は、治療の効果を見ながら方法を考えていくために、整形外科医の受診を勧めて締めくくられています。
つまり寝違えたときの対処は、1つの技で解決するものではありません。痛い向きを避けて経過を見ながら、必要なら整形外科で薬や湿布を使う、という組み立てです。
寝違えは、学会の説明では「けが」ではなく「軽い病気」です
学会は、寝違えを「外傷(けが)」ではなく、軽い病気だとしています。何が起きているのかも、解説に書かれています。まず押さえておきたいのは、検査や画像でとらえられる変化がないのが一般的だという点です。
そのため、正確な原因だと言える証拠はない、と学会は書いています。その上で、考えられている原因として3つが挙げられています。
原因として考えられている3つ
学会の解説に挙げられている原因を、当店の言葉で並べ直すと次のとおりです。
| 考えられる原因 | 学会の説明 |
|---|---|
| 筋肉の血の巡りが足りなくなる | 眠っている間に不自然な姿勢が続き、一部の筋肉が血液の供給不足におちいる。しこりになることもある |
| 筋肉がけいれんしている | 前の日などに、いつもはしない運動や労働をして、一部の筋肉がこむら返りのような状態になっている |
| 首の関節の袋に炎症が起きる | 首の骨の後ろにある関節の、袋の部分に炎症が起こる |
3つのどれが起きているのかは、外から見て分かるものではありません。学会もいろいろな意見があると書いています。
どの原因であっても、けがではなく軽い病気だ、というのが学会の説明です。
前の日の過ごし方が関係していることがあります
学会は、筋肉の血の巡りの不足や疲れ、関節の袋の炎症を引き起こすきっかけも挙げています。その中で、多いと思われるものとして書かれているのは、次の2つです。
1つ目は、腕の使い過ぎです。手で重いものを持つ動作は、首の後ろの筋肉に負担がかかると説明されています。
2つ目は、同じ姿勢が続くことです。お酒を飲んだあとや、疲れ果てて眠った夜は、寝返りが少なくなります。
ほかに、パソコンや事務作業が長時間続くと、頭を同じ位置に保つために首の筋肉に負担がかかる、とも書かれています。
寝違えた朝に前の日を思い返すと、引っ越しの荷物を運んでいた、遅くまで飲んでいた、という方もいらっしゃると思います。偶然ではないかもしれません。学会が挙げているきっかけと重なります。
寝違えは何日で治るのか
学会の解説では、起きたときに痛くなり、数時間から数日で痛みが改善していく経過を一般的なものとしています。その場合は、徐々に首を動かしていくことで治っていくそうです。
ここで大事なのは「徐々に」という言葉です。痛みを避ける時期から、痛みが軽くなるにつれて少しずつ動かす時期へ移っていきます。
目安になるのは、日数そのものより、日ごとに痛みが軽くなっているかどうかです。数日たっても軽くなる様子がないときは、このあと書くとおり、整形外科で調べてもらってください。
反対に、痛みが強い場合や、寝違えが治らない場合は、整形外科で他の病気の可能性がないかを調べてもらうよう書かれています。
整形外科で調べること
学会の解説によると、整形外科では次のようなことを確かめます。
- 手足のしびれがないか
- 手足の動きに異常がないか
- ハンマーで手足を叩いたときの反応(反射)に異常がないか
- エックス線写真で、骨に異常がないか
寝違えの場合、首の動きは制限されていますが、これらの診察や検査では変化は見られないと書かれています。
逆に言うと、ここで異常が見つかったときは寝違えではない可能性があります。学会は、痛みが治らずに診察で異常がある場合に考えられる病気を挙げています。
寝違えと似た痛みで始まる病気
学会の解説に挙げられている病気には、首の骨の間にある椎間板の病気や、首の神経・脊髄の病気があります。背骨や脊髄の腫瘍、関節リウマチなども挙げられています。
名前を並べたのは、怖がらせるためではありません。寝違えだと思って様子を見ていたら別の病気だった、ということが起こりうると知っていただくためです。
なお、痛みが続いていても、単に肩こりの症状が強いだけの場合もあると、学会は書き添えています。
次のどれかに当てはまるときは、ご予約の前に整形外科を受診してください。学会の解説から、受診のきっかけになることを抜き出しました。
- 痛みが強い
- 数日たっても痛みが軽くならない
- 手や足にしびれがある
- 手や足が動かしにくい、力が入りにくい
寝違えたとき、どこに相談すればよいのか
寝違えて首が回らないとき、整形外科、接骨院、整体、マッサージのどこへ行けばよいのか迷う方は多いと思います。それぞれの違いを、資格と、できることで整理します。
| 相談先 | 施術する人の資格 | 寝違えのときの役割 |
|---|---|---|
| 整形外科 | 医師 | 手足のしびれや反射、エックス線写真で、他の病気の可能性を調べる。湿布や飲み薬を処方する |
| 接骨院・整骨院 | 柔道整復師という国家資格 | 国家資格にもとづく施術を受けられる。診断や薬の処方は医師の領域になる |
| 整体・カイロプラクティック | 法的な資格制度がない | 国家資格にもとづく施術ではない。消費者庁が注意喚起の対象にしている区分(後の節で紹介します) |
| リラクゼーションのサロン(当店) | 法的な資格制度がない | 消費者庁の注意喚起の対象に含まれる区分(資料での分類名は「リラクゼーションマッサージ」)。治療は行わない |
この表の中で、他の病気の可能性を調べられるのは整形外科だけです。学会も、痛みが強いときや治らないときは整形外科で調べてもらうよう書いています。
相談先に迷ったら、まず整形外科へ行っていただくのが確実です。寝違えだと分かり、痛みが落ち着いてから、ほかの選択肢を考えても遅くはありません。
当店の施術は、柔道整復師のような国家資格にもとづく施術とは区分が異なります。この違いを知った上で、相談先を選んでいただきたいと考えています。
「一瞬で治す」方法について
寝違えを調べると、一瞬で治す、すぐ治す、脇の下を押す、といった言葉が並んでいます。早く治したいという気持ちは、首が回らない朝ならなおさらだと思います。
当店は、学会の解説の中にそうした方法が書かれていないかを確かめました。一瞬で治す方法として紹介されているものは、見つかりませんでした。
学会の解説が示しているのは、数時間から数日という時間の幅です。そして、痛い向きを避けながら徐々に動かしていく、という経過です。
脇の下を押す方法についても、当店が確認した学会の解説や国の資料、研究の中には、根拠となる記述がありませんでした。効くとも効かないとも、当店からは言えない状態です。
どんな方法を試すにしても、痛みが強くなる向きへ無理に動かすことは避けてください。痛みが増えたら、そこでやめるのが目安です。
寝違えたときにやってはいけないこと
ここからは、寝違えたときに避けたいことを、根拠のある範囲で取り上げます。当店がいちばんお伝えしたいのは、首を揉むことと、首をひねって鳴らすことの2つです。
痛いところを強く揉むこと
学会の解説には、マッサージについて次の一文があります。
「マッサージが有効な場合もあるかもしれませんが、余計に痛くなる場合には良くありません」
有効だと言い切ってはいません。「かもしれません」と、控えめに書かれています。そして、余計に痛くなる場合には良くないと、はっきり書かれています。
寝違えた直後の首は、動かすだけで痛む状態です。そこを外から強く押せば、痛みが増えるおそれがあります。
当店は体に触れる施術を行うサロンですが、寝違えた直後の首を揉まないのは、この一文があるからです。余計に痛くなるおそれがある首を、押すことはしない、という判断です。
施術のあとの痛みやだるさについては、別の記事で詳しく書いています。
あわせて読みたい:施術後にだるくなるのはなぜ?揉み返しとの違いと、当日の過ごし方
首をひねって鳴らすこと
首をひねってボキッと鳴らすと治る、という話を耳にすることがあります。これについては、国が出している通知があります。
1991年(平成3年)6月28日に、厚生省(現・厚生労働省)が都道府県に出した医事第58号という通知です。手技による施術の扱いについて書かれたもので、カイロプラクティックと呼ばれる施術についての項目があります。
その中の「一部の危険な手技の禁止」という項目に、首について次の記述があります。
「とりわけ頚椎に対する急激な回転伸展操作を加えるスラスト法は、患者の身体に損傷を加える危険が大きいため、こうした危険の高い行為は禁止する必要があること」
首の骨に、急にひねりながら伸ばす力を加える手技のことです。国は、体を傷つける危険が大きい行為として、禁止する必要があるとしています。
この項目が名指ししているのは、カイロプラクティック療法の中で施術者が首に加える手技です。同じ通知では、ほかの施術も、人体に危害を及ぼすおそれがあれば禁止の対象とされています。ご自分で首をひねる動作を名指ししたものではありません。
ただ、寝違えて首が回らないときほど、ひねって鳴らせば戻るのではないかと考えたくなるものです。首に急な回転を加える動きは、施術者の手技でさえ危険が大きいとされていますので、ご自分でひねって鳴らすことも避けてください。
同じ通知には、施術を続けても症状が軽くならない場合についての項目もあります。病気が隠れている可能性があるので、施術をやめて速やかに医療機関で調べてもらうこと、とされています。
消費者庁に寄せられた、施術の事故と首の事例
施術による事故は、首を含めて実際に報告されています。消費者庁は2017年5月に、法的な資格制度がない手技による施術についての注意喚起を公表しました。
この資料で対象になっているのは、整体、カイロプラクティック、リラクゼーションマッサージなどです。当店のようなリラクゼーションのサロンも、ここに含まれます。
2009年9月から2017年3月末までに、消費者庁には1,483件の事故の情報が寄せられていました。首に限らず、施術全体での件数です。そのうち240件は、治療に1か月以上かかる神経や脊髄の損傷などでした。全体の約16パーセントにあたります。
資料には「首の施術による事故事例」として、2つの事例が載っています。内容を短くまとめると、次のとおりです。
| 事例 | 施術の内容 | その後 |
|---|---|---|
| 40歳代の女性 | 肩こりで整体を受け、頭をつかまれて引っ張られた | 激痛と手のしびれが出て、手の神経の障害などと診断された。数か月たっても痛みが残っている |
| 30歳代の女性 | 首と肩の格安マッサージを受けた | 翌日に吐き気をともなう首から肩の激痛が出た。髄液が漏れていることが分かり、11日間入院した |
どちらも寝違えのときの事例ではありません。ですが、首への施術で実際に事故が起きていることが、国の資料から分かります。
表の2つとは別の事例も、同じ資料に載っています。首をねじられてとても痛いと申し出たのに、痛い方が効き目があると言われて続けられたものです。翌日から首の痛みが強くなり、痛みは5か月以上続いたそうです。
消費者庁は、施術を受けるときの注意点として、痛みや違和感があればすぐに施術者に伝えることを挙げています。当店での施術中も、痛みや違和感があれば、その場でお伝えください。
痛みをこらえてストレッチをすること
先にもふれたとおり、学会は緩やかなストレッチを有効な場合があるとしています。ただし、痛みを我慢してストレッチするのは逆効果の場合があるとも書いています。
ストレッチをするなら、痛くない向きに、痛くない範囲で、です。伸ばしている途中で痛みが出たら、そこで止めてください。
ここまでのやってはいけないことを、表にまとめます。
| 避けたいこと | 根拠 |
|---|---|
| 痛い向きに首を動かす | 学会が、痛い方向には動かさずにいる方が良いとしています |
| 痛いところを強く揉む | 学会が、余計に痛くなる場合には良くないとしています |
| 首をひねって鳴らす | 施術者が首に加える急激な回転伸展操作を、1991年の国の通知が危険の高い行為としています。ご自分でひねることも避けてください |
| 痛みをこらえてストレッチする | 学会が、逆効果の場合があるとしています |
| 痛いと感じても、施術者に伝えずに我慢する | 消費者庁が、痛みを感じたらすぐに伝えるよう呼びかけています |
表のどれも、寝違えた直後に気持ちが急いているときほど、やってしまいがちなことです。首が回らない朝は、まず痛い向きを避けて、様子を見ることから始めてください。
寝違えたときは、冷やすのと温めるのとどちらがよいのか
寝違えの記事では、最初の数日は冷やし、そのあと温める、と書かれていることが多いと思います。当店は、この区切りの根拠を探しました。
先に結論をお伝えします。冷やすのと温めるのとで、どちらが良いかをはっきり示した研究は見つかりませんでした。首の痛みに温めることを調べた研究も、まだ少ない状態です。
救急外来で、温めると冷やすを比べた試験
2010年に発表された試験があります。首や背中、腰の筋を痛めて救急外来に来た60人を、温めるパックの群と冷やすパックの群に分けて比べたものです。
温める群は31人、冷やす群は29人でした。どちらの群も痛み止めの飲み薬を飲んだ上で、パックを30分当てています。
痛みを0から100の目盛りで測ると、温める群は75から66へ、冷やす群は72から64へ下がりました。2つの群の間に差は見られませんでした。
「良くなった」と答えた人は、温める群で51.6パーセント、冷やす群で62.1パーセントでした。この差も、偶然の範囲を出ないものでした。
研究者は、どちらの群でも軽い改善が同じくらい見られたとまとめています。改善は主に痛み止めの薬によるものかもしれない、とも書いています。
その上で、温めるか冷やすかは、本人の好みと手元にあるもので選べばよい、という結論でした。
ただし、この試験は首だけを対象にしたものではありません。人数も60人です。寝違えにそのまま当てはめられるとまでは言えない点は、お伝えしておきます。
首の痛みに温めることを調べた、研究のまとめ
2026年には、首の痛みのセルフケアに温熱を使うことを調べた研究のまとめが発表されています。原因のはっきりしない首の痛みを対象にしたものです。
このまとめでは、候補として91件の研究が見つかりました。ですが、条件を満たして分析に使えたのは2件で、参加者は合わせて67人でした。どちらも、乾いた温熱ラップを使った研究です。体に巻いて温め続ける、乾いたタイプの温熱シートのことです。
著者は、首の痛みに温熱が効くとも効かないとも言えるだけの根拠はない、と結論しています。研究が足りないということです。
一方で、重い副作用は予想されないため、セルフケアとして温めることを考えてもよい、とも書いています。
当店がお伝えできる範囲
2つの研究と、当店が確かめた範囲を、表にまとめます。
| 知りたいこと | 分かっていること |
|---|---|
| 温めると冷やすで、どちらが良いか | 救急外来の60人の試験で、痛みに差は見られなかった。好みと手元にあるもので選べばよいとされた |
| 首の痛みに温めることは効くか | 使えた研究が2件67人だけで、効くとも効かないとも言えない |
| 温めることで、重い害はあるか | 重い副作用は予想されず、セルフケアとして考えてもよいとされた |
| 最初の数日は冷やす、という区切り | 当店が確認した資料の中には、根拠が見つからなかった |
表から言えるのは、冷やすか温めるかで治り方が大きく変わる、という証拠は今のところ無いということです。
ただし、2つの研究はどちらも、寝違えだけを対象にしたものではありません。ですので当店からは、どちらかを勧めることは控えます。痛みが増えない、気持ちの良いほうを選んでいただくのが、今わかっている範囲での目安です。
学会が「有効です」と書いているのは、医療機関で処方される湿布です。炎症を抑えて痛みを取る薬剤が含まれているから、という説明です。湿布について学会が重く見ているのは、冷たいか温かいかより、薬が入っているかどうかです。
温めるときは、熱すぎないものを使い、長時間当て続けないようにしてください。眠りながら当て続けると、低い温度でもやけどになることがあります。
首を動かすと痛む時期に、施術より様子見をおすすめする理由
ここまでの材料を踏まえて、当店からのおすすめを書きます。
結論から申し上げます。首を動かすと痛む時期は、施術より先に、痛い向きを避けて様子を見ることをおすすめします。
理由は3つです。1つ目は、学会が痛い向きには動かさずにいる方が良いとしていることです。施術は脚から始めることが多いのですが、それでも首や肩を動かす場面をともないます。
2つ目は、学会がマッサージについて、余計に痛くなる場合には良くないと書いていることです。3つ目は、寝違えに似た痛みで始まる病気があり、それを見分けられるのは整形外科だということです。
施術より先に、様子見や受診をおすすめする状態
様子見や受診を先にしていただきたい状態を、表にまとめます。
| こういう状態のとき | 当店からのおすすめ |
|---|---|
| 寝違えた直後で、首を動かすと痛む | 施術より先に、痛い向きを避けて様子を見ることをおすすめします |
| 痛みが強い | 施術より先に、整形外科の受診をおすすめします |
| 数日たっても痛みが軽くならない | 施術より先に、整形外科の受診をおすすめします。学会が受診を勧めている状態です |
| 手や足にしびれがある、力が入りにくい | 施術より先に、整形外科の受診をおすすめします |
首が回らない朝は、ご予約を急がず、まず痛い向きを避けて休んでいただくことをおすすめします。
受診の目安に当てはまるときは、ご予約の前に整形外科を受診してください。
痛みが引いたあとの施術
痛みが引いたあとであれば、施術を受けていただけます。首まわりの圧や触れる範囲は、その日の状態とご希望に合わせて調整いたします。
寝違えのきっかけとして、学会は腕の使い過ぎや、同じ姿勢が続くことを挙げていました。首だけでなく、肩や背中にも負担がたまっている場合があります。
当店が関われるのは、首の痛みが引いたあとの、この部分です。
施術を控えたほうがよい場合については、別の記事でも詳しくまとめています。
あわせて読みたい:タイ古式マッサージを受けられないケースとは?
痛みが引いたあとに、ご自分でできること
寝違えを一度経験すると、また起きるのではないかと気になる方も多いと思います。学会が挙げていたきっかけから、ご自分でできることを並べます。
| 学会の説明にあるきっかけ | ご自分でできること |
|---|---|
| 手で重いものを持つ、腕の使い過ぎ | 重い荷物を運んだ日は、首と肩を休める時間を取る |
| お酒を飲んだあとや、疲れ果てての睡眠で寝返りが少ない | 飲んだ夜や、とても疲れた夜の翌朝は、起き上がる前に首の様子を確かめる |
| パソコンや事務作業が長時間続く | 作業の合間に頭の位置を変え、首の筋肉を同じ形で固めない |
| いつもはしない運動や労働 | 慣れない作業のあとは、首と肩を痛くない範囲でゆっくり動かしておく |
この表は、寝違えを防げると保証するものではありません。学会の説明にある、きっかけになりやすい場面を減らすための工夫です。
枕が合わないから寝違える、という話もよく聞きます。ただ、学会の解説の中には、枕についての記述はありませんでした。挙げられていたのは、姿勢が続くことや寝返りが少ないことです。
痛みが引いたあとのストレッチは、緩やかに行う限り、学会も有効な場合があるとしています。ここでも、痛みをこらえないことが条件です。
温めることについては、先に紹介した研究のまとめが、セルフケアとして考えてもよいとしていました。ただし、調べられていたのは乾いた温熱シートです。どの方法で温める場合も、気持ちが良く、痛みが増えない範囲にとどめてください。
当店がしていることと、していないこと
寝違えに関わる当店の扱いを、項目ごとに理由を添えて表にまとめます。
| 項目 | 当店の扱い | その理由 |
|---|---|---|
| 寝違えた直後で、首を動かすと痛む時期の施術 | 施術より先に、痛い向きを避けて様子を見ることをおすすめします | 学会が、痛い方向には動かさずにいる方が良いとしています |
| 痛みのある首を強く揉むこと | 行いません | 学会が、余計に痛くなる場合には良くないとしています |
| 骨を鳴らすことを目的とした急な操作 | 行いません | 1991年の国の通知が、カイロプラクティック療法について首への急な回転伸展操作を危険の高い行為として名指しし、ほかの施術も危害のおそれがあれば禁止の対象としています |
| 寝違えが治るという案内 | しません | 寝違えへの施術の効果を確かめられる資料を、当店は持っていません |
| 施術中の痛みや違和感のお申し出 | その場でお伝えください | 消費者庁が、痛みを感じたらすぐに伝えるよう呼びかけています |
| 痛みが引いたあとの、肩や背中の施術 | 行います。首まわりの圧や触れる範囲は、その日の状態とご希望に合わせて調整いたします | 学会が挙げるきっかけから、肩や背中にも負担がたまっている場合があります |
当店の施術は、タイ古式マッサージとバリニーズアロマの2つです。施術するのは日本人女性のセラピストです。
タイ古式マッサージは、服を着たまま受けていただく形です。脚の側から触れていくことが多く、首まわりの圧や触れる範囲は、その日の状態とご希望に合わせて調整いたします。
バリニーズアロマは、オイルを使って面で触れていく形です。押される感覚が苦手な方は、こちらをお選びになることもあります。
なお、当店の施術は治療を目的としたものではありません。寝違えそのものを治す場所ではなく、痛みが引いたあとの体を休める場所として使っていただければと考えています。
よくあるご質問
寝違えた首の治し方を教えてください
日本整形外科学会の解説では、まず痛い方向には動かさずにいることが挙げられています。医療機関で処方される湿布は有効とされ、痛みと炎症を抑える飲み薬も有効だろうとされています。
痛みが軽くなってきたら、徐々に首を動かしていきます。痛みが強いときや、数日たっても軽くならないときは、整形外科を受診してください。
寝違えた首にロキソニンは効く?
学会の解説に、ロキソニンという薬の名前は出てきません。書かれているのは、痛みと炎症を抑える飲み薬は有効だろう、という説明です。医療機関で処方される湿布については、有効と書かれています。
ただ、どの薬をどう飲むかは、当店からはお答えできません。持病のある方や、ほかの薬を飲んでいる方もいらっしゃいます。市販の薬を使うときは薬剤師に、処方を希望するときは整形外科に相談してください。
寝違えは何日で治りますか?
学会の解説では、数時間から数日で痛みが改善していくのが一般的とされています。痛みが軽くなるにつれて、首を徐々に動かしていくことで治っていくそうです。
数日たっても軽くならない場合や、痛みが強い場合は、整形外科で他の病気の可能性がないかを調べてもらってください。
寝違えたとき、首を揉むと良くないですか?
学会は、マッサージが有効な場合もあるかもしれないが、余計に痛くなる場合には良くない、と書いています。寝違えた直後の首は動かすだけで痛む状態なので、強く揉むことは避けてください。
首を動かすと痛む時期は、当店からも、施術より先に、痛い向きを避けて様子を見ることをおすすめします。
寝違えたときやってはいけないことは?
痛い向きに首を動かすこと、痛いところを強く揉むこと、首をひねって鳴らすこと、痛みをこらえてストレッチすることです。施術中に痛みを感じても伝えずに我慢することも、避けてください。
根拠は、日本整形外科学会の解説と、1991年に厚生省(現・厚生労働省)が出した通知、消費者庁の注意喚起です。くわしくは本文の表をご覧ください。
寝違えを一瞬で治す方法はありますか?
当店が確認した学会の解説には、一瞬で治す方法は書かれていませんでした。示されているのは、数時間から数日で軽くなっていくという経過です。
学会は、痛い方向には動かさずにいる方が良いとしています。痛い向きを避けて、経過を見ていただくのが学会の説明に沿った方法です。
寝違えたときに脇の下を押すとよいと聞きましたが、本当ですか?
当店が確認した学会の解説や国の資料、研究の中には、脇の下を押す方法の根拠となる記述は見つかりませんでした。効くとも効かないとも、当店からは言えない状態です。
どんな方法であっても、痛みが強くなる方向へ無理に動かすことは避けてください。
寝違えたときは、冷やすのと温めるのとどちらがよいですか?
救急外来で首や背中、腰の筋を痛めた60人を比べた試験では、温めても冷やしても痛みに差は見られませんでした。研究者は、好みと手元にあるもので選べばよいとまとめています。
最初の数日は冷やす、という区切りについては、当店が確認した資料の中に根拠が見つかりませんでした。気持ちの良いほうを選んでいただいて構いません。
寝違えのときは、整形外科と接骨院のどちらに行けばよいですか?
手足のしびれや反射を診て、エックス線写真で他の病気の可能性を調べられるのは、医師のいる整形外科です。学会も、痛みが強いときや治らないときは整形外科で調べてもらうよう書いています。
迷ったときは、まず整形外科を受診されるのが確実です。
寝違えが治ったあと、いつから施術を受けられますか?
首を動かすと痛む時期は、施術より先に、痛い向きを避けて様子を見ることをおすすめします。ご予約は、痛みが軽くなってからをおすすめします。
首まわりの圧や触れる範囲は、その日の状態とご希望に合わせて調整いたします。整形外科を受診された方は、言われた内容を施術の前のカウンセリングシートでお知らせください。
寝違えを繰り返すのは、枕が合っていないからですか?
当店が確認した学会の解説には、枕についての記述はありませんでした。きっかけとして挙げられていたのは、腕の使い過ぎや、同じ姿勢が続くこと、飲酒や疲れで寝返りが少なくなることです。
痛みが引いたあとにご自分でできることは、本文の表にまとめています。
寝違えたあとの施術は、タイ古式マッサージとバリニーズアロマのどちらを選べばよいですか?
首を動かすと痛む時期は、どちらの施術よりも先に、痛い向きを避けて様子を見ることをおすすめします。痛みが軽くなってからであれば、どちらもお選びいただけます。
タイ古式マッサージは、服を着たまま体を動かしていく施術です。押される感覚が苦手な方は、オイルで面で触れるバリニーズアロマをお選びになることもあります。
まとめ
寝違えたときの対処として、日本整形外科学会がまず挙げているのは、痛い方向には動かさずにいることでした。痛みは数時間から数日で軽くなっていくのが一般的です。
医療機関で処方される湿布は、学会が有効としています。飲み薬も有効だろうとされています。緩やかなストレッチも有効な場合がありますが、痛みを我慢して行うのは逆効果の場合があります。
マッサージについて、学会は有効な場合もあるかもしれないとしつつ、余計に痛くなる場合には良くないと書いています。カイロプラクティック療法で首に急な回転伸展操作を加える手技は、1991年の国の通知で危険の高い行為とされています。
冷やすか温めるかについては、どちらが良いかを示す根拠は見つかりませんでした。救急外来の試験では差がなく、首の痛みを温めることを調べたまとめでも、根拠は足りないという結論でした。
痛みが強いとき、数日たっても軽くならないとき、手足にしびれや動かしにくさがあるときは、整形外科で調べてもらってください。寝違えに似た痛みで始まる病気があるためです。
これらを踏まえ、首を動かすと痛む時期は、施術より先に、痛い向きを避けて様子を見ることをおすすめします。当店の施術は、首の痛みが軽くなってからご検討ください。
首が落ち着いても、肩や背中に張りが残っている。重い荷物や長い作業のあとに、体が固まっている。そうしたときに、一度ご相談ください。
タイ古式マッサージとバリニーズアロマの2つに絞り、全店舗を完全個室でご用意しています。施術に入るのは、集中研修を終えて卒業試験に合格したセラピストだけです。首が落ち着いたあとは、静かな個室でゆっくりお過ごしください。
※当店の施術はリラクゼーションを目的としたものであり、医療行為ではありません。疾病の治療や症状の改善を目的とするものではなく、診断や治療は行っておりません。首の痛みが強い、数日たっても痛みが軽くならない、手や足にしびれや力の入りにくさがある。こうしたときは、整形外科などの医療機関にご相談ください。

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