タイ古式マッサージ

タイ古式マッサージはどんな人に向いているのか。向いている人と、受けられない人

タイ古式マッサージという名前は知っているけれど、自分が受けていいものなのか分からない。体が硬いから無理ではないか。痛いのではないか。そもそも、どういう人が受けているのか。

 

こうした疑問をお持ちの方に向けて書きます。

 

この記事では、どんな人に向いているかだけでなく、向いていないかもしれない人、そして受けていただけない人についても書きます。後者のほうが、実は大切な情報だと考えているためです。

タイ古式マッサージとは、どういう施術か

先に、施術の形を短く説明しておきます。

 

項目 内容
オイル 使わない
服装 専用のウェアに着替える。肌は出さない
場所 床に敷いたマットの上
主な動き 圧をかけながら、関節を動かして体を伸ばす
使う部位 手のひら、親指、肘、膝、足
受け手 基本的に力を抜いて、動きを委ねる

 

いちばんの特徴は、施術者が体を動かすことです。脚を持ち上げる、股関節を開く、体をひねる。こうした動きをすべてセラピストが行い、受ける側は力を抜いています。

 

「ストレッチを、人にやってもらう」という表現がいちばん近いと思います。ただし、ストレッチだけではなく、圧をかけていく工程も含まれます。

向いていると考えている方

ここからは、ラダシアの考え方としてお読みください。日々お客様を施術してきたなかでの実感であり、研究にもとづくものではありません。

体が硬い方

いちばん多くいただくご質問が「体が硬いのですが大丈夫でしょうか」です。

 

大丈夫です。むしろ、硬い方にこそ受けていただきたいと考えています。

 

タイ古式マッサージのストレッチは、可動域の限界まで伸ばすものではありません。その方のいまの範囲のなかで、無理のない角度を探しながら動かしていきます。痛いところまで持っていくことはしません。

 

自分でストレッチをすると、痛いところで止められません。伸ばそうとする意志と、痛みから逃げようとする反射が同時に働くためです。委ねている状態では、この綱引きが起きません。

座っている時間が長い方

デスクワークが中心の方には、共通した状態があります。

 

座っているとき、股関節は90度に曲がっています。この姿勢が1日に何時間も続くと、股関節の前側にある筋肉が短くなったまま固定されます。

 

そして立ち上がったとき、この短くなった筋肉が骨盤を前に引っ張ります。腰の反りが強くなり、腰の負担が増えます。長時間座ったあとの腰の重さには、この引っ張りが関わっていることがあります。

 

ただし、腰の痛みには他の原因もあります。私たちに原因を特定することはできませんので、痛みが続く場合は整形外科でご相談ください。

 

タイ古式マッサージには、股関節を開く動きが多く含まれます。自分ではやりにくい角度で、短くなった前側を伸ばせるという点で、座り仕事との相性は良いと考えています。

自分でストレッチが続かない方

ストレッチが体に良いことは、多くの方が知っています。続かないだけです。

 

続かない理由は、効果を実感しにくいことにあります。変化が分かるまでには、ある程度の回数が要ります。正しい角度で伸ばせているかどうかの判断も、自分では難しいものです。

 

人にやってもらう場合、少なくともその時間は確実に伸ばされます。そして、終わったときの体の違いがはっきり分かります。この実感が、次につながることがあります。

力を抜くのが苦手な方

横になっても体が緊張したまま、という方がいらっしゃいます。

 

自分で力を抜こうとすると、抜こうとすること自体が努力になります。眠ろうと意識するほど眠れない、というのと同じ構造です。

 

タイ古式マッサージでは、体を動かされます。動かされている状態では、自分で支える必要がありません。支えなくてよくなると、力は自然に抜けていきます。意識ではなく、状況によって抜ける形です。

服を脱ぐことに抵抗がある方

オイルを使う施術では、肌に直接触れることになります。これが理由でマッサージを避けている方が、実際にいらっしゃいます。

 

タイ古式マッサージでは、専用のウェアに着替えていただき、その上から施術します。肌が出ることはありません。

 

体型を見られたくない、傷跡がある、単純に人前で服を脱ぎたくない。どの理由であっても、この形式であれば気にせず受けていただけます。

柔軟性は、年齢とともにどう変わるか

「歳をとって体が硬くなった」という感覚について、客観的なデータを見ておきます。

 

スポーツ庁が毎年行っている体力・運動能力調査に、長座体前屈という測定項目があります。座った状態で前屈し、どこまで手が届くかを測るものです。令和6年度の年代別の平均値を見てみます。

 

年齢 男性(センチ) 女性(センチ)
20歳から24歳 45.90 45.42
30歳から34歳 41.78 43.22
40歳から44歳 40.39 42.66
50歳から54歳 39.73 42.38
60歳から64歳 37.54 41.77

 

年代ごとの値を並べると、変化の向きが見えてきます。

この数字の読み方

3つのことが読み取れます。

 

1つ目は、年齢とともに下がっているということです。男性は20代前半の45.90センチから、60代前半の37.54センチまで、8.36センチ下がっています。

 

2つ目は、下がり方が緩やかだということです。特に女性は、20代前半の45.42センチから60代前半の41.77センチまで、3.65センチの変化にとどまっています。

 

3つ目は、低下の半分近くが20代から30代のあいだに起きているということです。男性の場合、20代前半から30代前半までの10年で4.12センチ下がっています。全体の低下8.36センチの、およそ半分にあたる数字です。残りの半分が、その後の30年で緩やかに進む形です。

 

ここで注意点を添えます。この調査は、同じ人を追いかけたものではありません。年代の違う人を横に並べた平均値です。したがって、この表から「加齢そのものの影響」と「生活習慣の影響」を切り分けることはできません。

 

言えるのは、30代以降の低下が緩やかだということまでです。40代で急に硬くなる、50代でさらに落ちるという形にはなっていません。

 

これは、悪くない知らせだと思っています。年齢を理由に諦める必要はなさそうだ、という程度には読めるからです。

 

あわせて読みたい:ヨガとタイ古式マッサージどっちがいい?体が硬い人・運動不足の人への最終結論【プロが解説】

向いていないかもしれない方

ここは正直に書きます。タイ古式マッサージが合わない目的があります。

強く揉んでほしい方

「強ければ強いほど効く」と感じている方には、物足りない可能性があります。

 

タイ古式マッサージの圧は、体重を利用してゆっくり入れていくものです。強く速く押すのではなく、深いところへ時間をかけて届かせる方向の技術です。

 

グイグイ押されて痛気持ちいい、という体験を求めている場合、期待とずれることがあります。もっとも、強い刺激には揉み返しのリスクがともなうため、私たちはその方向を選んでいません。

1か所だけを集中的に、という方

「肩だけを集中的に」という受け方には向いていません。

 

タイ古式マッサージは、足先から始めて全身を通していく組み立てです。肩の張りに対しても、背中、腰、股関節と順に緩めてから肩に入ります。

 

これは遠回りに見えますが、理由があります。肩の張りの原因が肩にないことが多いためです。とはいえ、いま痛いところをすぐ何とかしてほしい、という気持ちには応えにくい形式です。

短時間で済ませたい方

体がゆるむまでには時間がかかります。特に緊張が続いている状態では、警戒が解けるまでに時間を要します。全身を通す構成を考えると、60分では駆け足になり、90分以上あると余裕が出ます。

 

全身を通す構成のため、短い時間だと駆け足になります。時間が取れないときは扱う範囲を絞ることもできますが、その場合でも足から順に通す流れは変えません。特定の1か所だけを長く扱う形にはならない、とお考えください。

もみほぐしを探している方

ラダシアでは、もみほぐしを行っておりません。タイ古式マッサージとバリニーズアロマの2つに専門特化しているためです。

 

服の上から筋肉をつかんで揉むという施術をお探しの場合、他の店舗をお選びいただくほうがご希望に合います。

 

あわせて読みたい:タイ古式マッサージを受けられないケースとは?体調・持病がある場合の考え方

よくある誤解

タイ古式マッサージについて、実際とは違う印象が広まっている部分があります。ご予約をためらう理由になっていることが多いので、整理しておきます。

痛い施術だと思われている

「バキバキやられる」という印象をお持ちの方がいらっしゃいます。テレビなどで、大きく体を反らせる場面が紹介されることがあるためだと思います。

 

実際の施術は、その方の可動域のなかで行います。限界を超えて伸ばすことも、勢いをつけて動かすこともいたしません。痛いと感じられた時点でお伝えいただければ、その場で調整します。

 

強い刺激には揉み返しのリスクがともないます。私たちは、その方向を選んでいません。

体が柔らかい人向けだと思われている

ヨガのような姿勢を取らされる、という印象も見かけます。

 

実際には、施術者が動かします。ご自身で姿勢を作っていただく場面はありません。体が硬くて自分では届かない角度に、外から連れていってもらう。そういう性質の施術です。

 

柔らかい方より、硬い方のほうが変化を感じやすい傾向はあります。伸びる余地が大きいためです。

女性向けのサービスだと思われている

ラダシアはお客様の7割が男性です。

 

この比率になる理由として考えているのは、着衣のまま受けられることと、完全個室であることです。オイルを使う施術に抵抗がある方でも、この形式であれば受けやすいという声をいただきます。

特別な思想が関わっていると思われている

タイ古式マッサージの背景には、タイに伝わる伝統的な身体観があります。「セン」という線の考え方も、そのひとつです。

 

ただ、施術を受けるにあたって、この考え方を受け入れていただく必要はまったくありません。ラダシアで行っているのは、体に圧をかけ、関節を動かすという物理的な施術です。宗教的な要素や、思想をお伝えする場面は含まれません。

 

疲れを抜きたいという理由だけで、十分です。実際、多くのお客様がその理由でお越しになります。背景を知らないまま受けていただいても、体に起きることは変わりません。

揉んでもらうものだと思われている

マッサージという名前がついているため、揉む施術だと思われることがあります。

 

実際には、揉む動作は多くありません。中心になるのは、圧をかけて押さえることと、関節を動かして伸ばすことです。もみほぐしを想像してお越しになると、印象が違うかもしれません。

 

肩を集中的に揉んでほしい、という目的であれば、他の施術のほうがご希望に合います。ご予約の前にお問い合わせいただければ、正直にお伝えします。

事前にお知らせいただきたいこと

ここからは、安全に関わる話です。

公的な通知が挙げている状態

厚生省が平成3年に出した通知があります。手技による調整で症状が悪化しうる状態を挙げ、施術を不適当としているものです。

 

そこで挙げられているのは、次のような状態です。

 

  • 腫瘍性疾患
  • 出血性疾患
  • 感染性疾患
  • リウマチ
  • 筋萎縮性疾患
  • 心疾患
  • 椎間板ヘルニア
  • 後縦靭帯骨化症
  • 変形性脊椎症
  • 脊柱管狭窄症
  • 骨粗しょう症
  • 環軸椎亜脱臼
  • 不安定脊椎

 

これらに該当する場合、または該当するかどうか分からない場合は、事前にお知らせください。医師にご確認いただいたうえで、内容を調整してお受けするか、お受けできないかを個別に判断します。お伝えいただいた時点で断られると決まったわけではありません。

 

特に骨密度については、段階を分けてお伝えします。タイ古式マッサージは体重を利用して圧をかけ、関節を大きく動かす施術だからです。

 

骨の状態 当店の対応
骨粗しょう症と診断されている タイ古式マッサージは行いません。医師の許可があればバリニーズアロマへの変更をご相談します
健康診断で骨密度の低下を指摘された 医師にご確認いただいたうえで、圧と可動域を調整して行います
特に指摘を受けていない 通常どおり受けていただけます

 

閉経後の女性で骨密度が下がりやすいことが知られています。健康診断で指摘を受けている方は、必ずお申し出ください。

私たちが行わない手技があります

同じ通知のなかで、明示的に禁止されている手技があります。頸椎に対して急激な回転と伸展を加える操作です。スラスト法と呼ばれます。

 

首を勢いよくひねって音を鳴らす、という施術を見たことがある方もいらっしゃるかもしれません。あれは、身体に損傷を加える危険が大きいとして禁じられているものです。

 

ラダシアでは、この操作を一切行いません。首まわりの施術も行いますが、ゆっくりとした圧と、可動域の範囲内での動きにとどめます。

消費者庁の注意喚起

もうひとつ、押さえておいていただきたい資料があります。

 

消費者庁が2017年5月に、法的な資格制度がない手技による施術について注意を呼びかけました。整体、カイロプラクティック、リラクゼーションマッサージなどが対象です。

 

2009年から2017年3月末までに、こうした施術に関連する健康被害が1,483件報告されています。なかには神経や脊髄の損傷、骨折といった重い事例も含まれていました。

 

この注意喚起の対象には、私たちのようなリラクゼーションの施術も含まれます。あん摩マッサージ指圧師や柔道整復師のような、国家資格にもとづく施術とは区分が異なるためです。

 

消費者庁は、利用者に対して事前の体調の申告と、慎重な店選びを呼びかけています。私たちの側からも、同じことをお願いしています。

体調によっては、その日をお断りすることがあります

持病がない場合でも、その日の状態で施術をお受けできないことがあります。

 

  • 発熱している
  • 飲酒直後である
  • 食後すぐである
  • 強い痛みが特定の場所にある
  • けがをした直後である
  • 妊娠中である、または可能性がある

 

最後の項目については、時期や状態にかかわらず、ご予約の前にお問い合わせください。かかりつけの医師の確認をいただいたうえで、お受けできるかどうかを個別にご相談します。

 

けがの直後についても補足します。肉離れや打撲の急性期は、血流を増やすことで内出血が悪化します。受傷から48時間から72時間は、マッサージも入浴による加温も避けてください。整形外科を受診していただくのが先です。

施術は、足先から始まります

実際の流れを書いておきます。どんな順番で進むかが分かると、初めてでも身構えずに済みます。

なぜ足からなのか

タイ古式マッサージでは、足の先から始めて、脚、股関節、腰、背中、腕、首、頭という順に上へ進みます。肩が張っているとお伝えいただいた場合でも、まず足から入ります。

 

理由は2つあります。

 

1つは、体が最も遠い場所から慣れていくためです。いきなり首に触れられると、体は身構えます。足先から順に触れられていくうちに、体は「この人に触られても大丈夫だ」と判断していきます。首に到達する頃には、警戒が解けています。

 

もう1つは、体のつながりです。肩の張りに、脚や骨盤の状態が関わっていることがあります。歩き方の癖、座り方の癖が上へ伝わっている場合、肩だけを扱っても戻りやすくなります。

 

タイに伝わる考え方では、体のなかに「セン」と呼ばれる線が通っているとされます。この線に沿って圧を移動させていくのが、タイ古式マッサージの基本的な組み立てです。1点を狙うのではなく、線に沿って面で進めていきます。

施術中の姿勢

仰向け、うつ伏せ、横向き、そして座った姿勢。この4つを組み合わせて進みます。

 

体勢を変えるときは、セラピストがお声がけします。ご自身で大きく動く必要はありません。眠っておられる場合は、そのまま姿勢を変えられることもあります。

 

ストレッチの場面では、脚を持ち上げられたり、体をひねられたりします。ここでも、力を入れて協力していただく必要はありません。むしろ、力が抜けているほうが深く伸びます。

受けたあとに起きること

施術のあと、いくつか共通した反応があります。

 

よくある反応 説明
体が軽くなる、動きやすくなる 関節の動く範囲が一時的に広がるためです
眠くなる 休息の側へ切り替わったサインです
喉が渇く 水分をとってください。施術後は多めに
翌日に軽いだるさが出る 普段動かさない範囲を動かした後に起こります。1日から2日で落ち着きます

 

最後の項目について補足します。翌日のだるさは、運動した後の感覚に近いものです。強い痛みが出た場合は、圧か可動域がその日の状態に対して強すぎた可能性があります。次回にお知らせいただければ、組み立てを変えます。

 

施術後の過ごし方としては、水分をとって、激しい運動を避けていただくのが無難です。当日の飲酒も控えめにされることをお勧めします。血流が増えている状態では、いつもより酔いが回りやすくなります。

 

あわせて読みたい:タイ古式マッサージの「セン」とは?怪しいエネルギー論を解剖学で科学する【10本のライン完全図解】

初めての方が気にされること

ご予約の前によくいただくご質問を、先にお答えしておきます。

痛くありませんか

痛みを我慢していただく施術ではありません。

 

ストレッチは、その方のいまの可動域のなかで行います。限界まで伸ばすことはしませんし、痛いと感じた時点でお伝えいただければ、その場で調整します。

 

圧についても同じです。強さは施術中いつでも変更できます。「もう少し弱く」と言っていただくことは、遠慮ではなく必要な情報です。我慢している状態では体が緊張したままになり、施術の意味が薄れます。

何を着ればいいですか

専用のウェアをご用意していますので、手ぶらでお越しいただけます。上下ともにゆったりした素材で、動きを妨げません。

 

着替えは個室で行っていただきます。アクセサリーや時計だけ外していただければ、あとはそのままで結構です。

会話は必要ですか

雑談は不要です。ただし、痛みや強さについてだけはお伝えください。

 

施術の前に体調と気になる部位を確認しますが、そのあとは話さずに過ごしていただいて構いません。眠ってしまう方も多くいらっしゃいます。

 

区別していただきたいのは、雑談と、安全に関わる申告です。「痛い」「強すぎる」「この角度は苦手」。この3つだけは、遠慮なくお声がけください。我慢して受けていただくことが、いちばん避けたい形です。

 

逆に、話しながら受けたいという方もいらっしゃいます。どちらでも構いませんので、その日の気分でお決めください。

体を見られるのが気になります

全店舗を完全個室でご用意しています。他のお客様と顔を合わせることなくお過ごしいただけます。

 

そして先ほど書いたとおり、タイ古式マッサージでは肌を出しません。着替えたウェアの上から施術します。

男性でも受けられますか

受けられます。ラダシアはお客様の7割が男性です。

 

仕事終わりにそのままお越しになる方が大半です。マッサージ店に入りにくいと感じられる場合も、完全個室ですので、他のお客様の目を気にせずお過ごしいただけます。

受けた日の夜は、早めに休んでください

施術のあと、副交感神経が優位になり、眠気が出ることがあります。この状態は、体が休息のモードに入ったサインです。

 

この機会を活かしていただくために、施術を受けた日は早めに休まれることをお勧めしています。せっかく眠りやすい状態になっていても、そこから遅くまで起きていると、翌朝には元に戻ります。

 

ご予約の時間についても、可能であれば夜のほうが合います。受けたあとに仕事へ戻る予定があると、体が緩みきる前に切り替えることになります。休日の午後や、仕事終わりの時間帯を選ばれる方が多いのは、この理由からだと思います。

期待していただけること、できないこと

ここは正確に書いておきます。

期待していただけること

  • 関節の動く範囲が、一時的に広がること
  • 筋肉の張りがやわらぐこと
  • 体が休息の側へ切り替わり、眠りやすくなること
  • 左右の差や、張っている場所を把握できること

 

4つ目については補足します。施術のなかで脚を持ち上げると、左右で可動域の差がはっきり出ます。「右のほうが開きにくいですね」とお伝えすると、驚かれる方が多くいらっしゃいます。自分では気づいていない偏りが、体には残っています。

できないこと

  • 病気やけがを治すこと
  • 体の歪みを恒久的に矯正すること
  • 症状の原因を診断すること
  • 1回で体質を変えること

 

私たちはリラクゼーションの施術を行う立場であり、医療機関ではありません。診断も治療も行いません。痛みが続く場合や、原因の分からない症状がある場合は、医療機関を受診していただくのが確実です。

 

可動域についても、変化は一時的なものです。1回受けて広がった範囲は、生活のなかで少しずつ元に戻っていきます。座っている時間が長ければ、また股関節の前側は短くなります。

 

だからこそ、生活の側を変えることと組み合わせていただくのが理想です。1時間に1回立ち上がる、寝る前に少し伸ばす、歩く時間を増やす。こうした習慣があると、施術の間隔を空けても状態が保ちやすくなります。

1回で判断していただいて構いません

継続を前提にしたご案内はしていません。1回受けてみて、合わないと感じられたら、それで結構です。

 

体との相性はあります。人に触られること自体が落ち着かないという方もいらっしゃいますし、ストレッチの感覚が苦手という方もいらっしゃいます。無理に続けていただくものではありません。

 

逆に、合うと感じられた場合は、間隔についてご相談ください。生活の負荷と予算に合わせて、無理のない形をご提案します。

お店を選ぶときに確認したいこと

消費者庁は、手技による施術について「慎重なサロン選び」を呼びかけています。ただ、何を見て選べばよいかまでは示されていません。私たちの立場から、確認しておくとよい点を挙げておきます。

 

確認したいこと なぜ見るのか
施術前に体調を聞かれるか 持病や既往を確認せずに始める店は、安全の前提が抜けている
強さを途中で変えられるか 我慢して受ける形になっていないか
断られる条件が示されているか すべて受け入れる店より、線引きがある店のほうが安全
施術者の研修について説明があるか 期間の長短より、仕組みが示されているかどうかを見る

 

3つ目について補足します。「どんな症状にも対応します」という説明を見かけたら、少し立ち止まってください。手技による施術には、行ってはいけない状態があります。それを示していないということは、確認する仕組みがないという意味かもしれません。

 

ラダシアでは、施術前に体調を確認し、該当する状態があれば内容を変更するか、日を改めていただくご相談をします。断ることがある店だとご理解いただければと思います。

参考までに、私たちの体制

ラダシアでは、セラピストが15日間の研修と卒業試験を経て現場に立ちます。技術だけでなく、お受けできない状態の判断についても、この過程で学びます。

 

日数そのものに絶対的な基準があるわけではありません。見ていただきたいのは、研修の仕組みがあるかどうかと、その内容が公開されているかどうかです。何も示されていない場合、確認する仕組みがない可能性があります。

 

扱う施術を2つに絞っているのも、同じ考え方からです。範囲を狭めることで、それぞれの精度を上げています。

 

あわせて読みたい:リラクゼーションサロンの選び方|失敗しない「3つの基準」と世界一気持ちいい「タイ古式」の物理ロジック

よくあるご質問

タイ古式マッサージは、どの年齢層に人気ですか?

ラダシアでは、30代から50代の方が中心です。

 

理由として考えられるのは、この年代が座り仕事と生活の負荷が重なる時期にあたることです。デスクワークで股関節の前側が短くなり、仕事の責任や家庭の事情で自分の時間が取りにくくなる。そういう時期と重なっています。

 

年齢の制限は設けていません。20代の方も、60代以上の方もいらっしゃいます。60代以上の方については、骨密度の状態を伺います。骨粗しょう症と診断されている場合、タイ古式マッサージは行いません。指摘を受けている程度であれば、圧と可動域を調整して行います。

タイ古式マッサージはどのような人に向いていますか?

体が硬い方、座っている時間が長い方、自分でストレッチが続かない方、力を抜くのが苦手な方、そして服を脱ぐことに抵抗がある方。この5つを挙げています。

 

逆に、強く揉んでほしい方、1か所だけを集中的に扱ってほしい方、短時間で済ませたい方には向いていません。

 

迷われる場合は、ご予約の前にお問い合わせください。ご希望を伺って、タイ古式とバリニーズアロマのどちらが合うか、あるいは他の選択肢のほうがよいかをお伝えします。

タイ古式マッサージとバリニーズアロマは、どんなときに選び分けますか?

前の質問と重なりますが、状況で答えるとすれば次のような場面です。

 

こういうとき タイ古式マッサージ バリニーズアロマ
体が硬く、動きにくい 向いている
長時間座っていた 向いている
脚がむくんで重い 向いている
とにかく眠りたい 眠ってしまう方も多い より向いている
肌に触れられたくない 向いている
香りでリラックスしたい 向いている

 

どちらか一方に決めていただかなくて結構です。その日の状態で使い分けていただくのが、いちばん無理のない使い方です。

タイ古式とオイルマッサージ、どっちがいい?

目的が違うので、比べるものではないと考えています。

 

タイ古式マッサージは、関節を動かして体を伸ばす施術です。動きを出すこと、可動域を広げることに向いています。受けたあとは、体が軽く動くようになった感覚が残ります。

 

オイルを使う施術は、手のひら全体で流していくものです。むくみを取ること、体をゆるめて眠りに入ることに向いています。受けたあとは、力が抜けて眠くなります。

 

体を動かしたいのか、休みたいのか。この違いで選んでいただくのが分かりやすいと思います。

 

組み合わせる場合は、タイ古式で関節まわりをゆるめてから、オイルで流すという順序をお勧めしています。硬さが取れた状態のほうが、流れやすくなるためです。

タイ古式マッサージはどのくらいの頻度で受けるといいですか?

目安は月に1回です。

 

体の硬さが強い時期や、仕事の負荷が高い時期は2週間に1回。特に不調がなければ、季節の変わり目に年数回という方もいらっしゃいます。

 

迷われる場合は、まず月1回で始めて、体の戻り方を見ながら調整していただくのが分かりやすいと思います。間隔を詰めることを勧めているわけではありません。

タイ古式マッサージは初めてでも大丈夫でしょうか?

大丈夫です。初めての方には、施術の前に流れをご説明します。

 

強さや角度の調整は、施術中いつでも対応します。

 

気になることがあれば、施術中でも遠慮なくお申し出ください。「この角度は苦手」「ここは触らないでほしい」。こうしたご要望は、我慢するより先にお伝えください。そのほうが、結果として良い時間になります。

まとめ

タイ古式マッサージがどんな人に向いているのかを見てきました。

 

向いていると考えているのは、5つのタイプの方です。体が硬い方、座っている時間が長い方、自分でストレッチが続かない方、力を抜くのが苦手な方、服を脱ぐことに抵抗がある方。

 

体の硬さについては、受けられない理由になりません。スポーツ庁の令和6年度の調査を見てみます。長座体前屈の平均値を見ると、30代前半から60代前半までの30年間での変化はわずかでした。男性が4.24センチ、女性が1.45センチしか下がっていません。年齢そのものより、その間の生活が効いていると考えるほうが自然です。

 

一方で、向いていない目的もあります。強く揉んでほしい、1か所だけを集中的に、短時間で済ませたい。こうしたご希望には応えにくい形式です。

 

そして、事前にお知らせいただきたい状態があります。厚生省の通知が挙げている疾患、骨密度の低下、けがの急性期、妊娠中。内容を変更してお受けできる場合と、お受けできない場合があります。判断のために、状態を伺わせてください。消費者庁も、事前の体調の申告と慎重な店選びを呼びかけています。

 

私たちは、首を勢いよくひねるような操作を行いません。公的な通知で明示的に禁じられている手技であり、危険がともなうためです。

 

体が硬いことを理由に諦めていた方、人に体を触られることに抵抗があった方。着替えた上から、力を抜いて委ねるだけという形式であれば、受けていただけるかもしれません。一度試していただければと思います。

 

ラダシアのご予約はこちらから

 

タイ古式マッサージとバリニーズアロマの2つに専門特化し、全店舗を完全個室でご用意しています。セラピストは15日間の研修と卒業試験を経て現場に立っていますので、初めての方もご安心ください。

 

※当店の施術はリラクゼーションを目的としたものであり、医療行為ではありません。疾病の治療や症状の改善を目的とするものではなく、診断や治療は行っておりません。痛みが続く場合や気になる症状がある場合は、医療機関にご相談ください。

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