タイ古式マッサージ

タイ古式マッサージの「呼吸」で効果が倍増?痛みを消し、風(エネルギー)を巡らせるプロの深呼吸法

マッサージを受けているとき、こんな経験はありませんか?

 

「あ、そこ痛い…!」

 

そう感じた瞬間、ギュッと体に力が入り、無意識に 「息を止めて」 しまっていること。これ、実はすごくもったいないんです。

 

せっかくのリラクゼーションタイム、ただ気持ちいいだけでなく、最大限の効果を引き出したいですよね。その鍵を握るのが、実は 「呼吸」 なのです。

 

今日は、ラダシアのインストラクターである私が、プロだけが知っている 「損しない呼吸法」 と、その裏にある 「身体の不思議なメカニズム」 について、わかりやすくお話しします。

 

マッサージ中、つい息を止めていませんか?「損する呼吸」と「得する呼吸」

施術を受けている最中、呼吸のことなんて意識したことがないという方も多いかもしれません。でも、呼吸ひとつで「痛みの感じ方」も「ほぐれ方」も劇的に変わってしまうとしたら、どうでしょう?

「痛い!」と感じた瞬間に息が止まる「防御反射」の罠

人間には、痛みや危険を感じると反射的に筋肉を固めて身を守ろうとする本能があります。これを 「防御反射」 と呼びます。

 

例えば、急にボールが飛んできたときに「危ない!」と身構えるのと同じですよね。マッサージで「痛い」と感じて息を止めた瞬間、あなたの体は 「硬い鎧」 をまとってしまっているのです。

 

鎧を着た状態では、どんなに優れたセラピストが指圧をしても、その力は表面で弾かれてしまい、奥にあるコリ(深層筋)まで届きません。

 

  • 息を止める = 筋肉が硬直する = 指が入らない = 痛いだけでほぐれない
  • 息を吐く = 筋肉が緩む = 指が沈み込む = 痛気持ちよくて奥まで効く

 

この違い、イメージできますよね? 「痛いな」と思ったら、我慢して息を止めるのではなく、意識的に 「ふーーっ」 と息を吐いてみてください。それだけで、体の鎧がスッと脱げるのを感じられるはずです。

理想は「2人でするヨガ」。セラピストとリズムを合わせるコツ

タイ古式マッサージが 「2人でするヨガ」 と呼ばれる理由をご存知ですか? それは、アクロバティックなストレッチがあるからだけではありません。 「セラピストとクライアントの呼吸がひとつになる」 からなのです。

 

上手なセラピストは、あなたの呼吸に合わせて動いています。

 

  • あなたが 息を吸う とき → 手を離したり、ストレッチを緩めたりして「準備」します。
  • あなたが 息を吐く とき → グーッと圧をかけたり、身体を伸ばしたりして「アプローチ」します。

 

この波に乗れるようになると、施術はただの「マッサージ」を超えて、心地よい 「ダンス」 のようになります。難しく考える必要はありません。セラピストの動きに合わせて、ゆったりと深呼吸を繰り返すだけでいいのです。

息苦しさを感じたら?遠慮なく伝える勇気が「安全」を作る

「うつ伏せで胸が圧迫されて苦しい…」 「鼻詰まりで息がしにくい…」

 

そんなときは、絶対に無理をしないでください。我慢して浅い呼吸を続けていると、酸素不足になり、かえって体が緊張してしまいます。

 

私たちセラピストにとって、お客様が 「リラックスして脱力できていること」 が何よりも重要です。

 

「枕の位置を変えてほしい」「横向きになりたい」など、遠慮なく伝えてくださいね。あなたが一番楽に呼吸できる体勢こそが、 「最も安全で効果的な施術」 を生むのですから。

 

風(Lom)の滞りを感じていませんか? 呼吸が浅い、疲れが取れないと感じたら、それは身体のエネルギーラインが詰まっているサインかもしれません。ラダシアで深呼吸する時間を作ってみませんか?

 

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なぜタイ古式マッサージでは「呼吸」が命なのか?【科学×伝統医学】

ここからは少しだけ専門的なお話をしましょう。「呼吸が大事」というのは、決して精神論やスピリチュアルな話だけではありません。そこには明確な 「科学的根拠」「物理法則」 が存在します。

「長く吐く」だけで痛みが和らぐ?ゲートコントロール理論の正体

「痛いのになぜ息を吐くの?」と不思議に思いませんか。 実はこれ、脳科学における 「ゲートコントロール理論」 で説明がつきます。

 

簡単に言うと、脳に痛みが伝わる道には「門(ゲート)」があるという考え方です。

 

  • 緊張・不安・息止め → 門が開く → 痛みを強く感じる
  • リラックス・安心・呼気 → 門が閉じる → 痛みが和らぐ

 

息を長く細く吐くことで、副交感神経が優位になり、脳は「今は安全だ」と判断します。すると、脊髄レベルで痛みの信号がブロックされるのです。

 

つまり、呼吸は 「天然の痛み止めスイッチ」 なんですね。痛いときこそ「ふーー」と吐く。これは脳の仕組みをうまく利用した、とても賢い対処法だと思いませんか?

脱力(サバイ)が生む「重力の浸透圧」とは

ラダシアでは 「サバイ(気持ちいい、リラックス)」 という状態をとても大切にしています。でもこれ、ただの形容詞ではありません。物理的に非常に重要な意味を持っています。

 

筋肉がガチガチに固まっている状態は、物理的には「固体」に近いですよね。一方で、完全に脱力している状態は、水のような「液体」に近い性質を持ちます。

 

圧力を深部まで伝えるには、どちらが有利だと思いますか?

 

正解は、 「液体(脱力)」 の状態です。 お客様が呼吸と共に脱力してくださると、私たちセラピストは無理な力を使う必要がなくなります。

 

  • 力(筋力) で押すのではなく
  • 重力(体重) を預ける

 

あなたの体が水のように柔らかければ、重力は抵抗なく体の奥深くまで浸透していきます。これを 「重力の浸透圧」 と呼びます。

 

「全然痛くないのに、すごく奥まで響く…」 そんな体験をしたことがあるなら、それはあなたが上手に脱力し、物理法則が完璧に働いた証拠です。

呼吸は「風(Lom)」のポンプ。全身を巡るエネルギーの正体

ここまでは現代科学の話でしたが、タイの伝統医学ではもう少し神秘的な捉え方をします。

 

タイ古式マッサージの歴史は2500年前にさかのぼり、ブッダの主治医「シワカ・コマラパ氏」によって体系化されました。この伝統医学において、呼吸は 「風(Lom:ロム)」 のエレメントそのものだと考えられています。

 

私たちの体の中には、血管や神経のように 「SEN(セン)」 と呼ばれるエネルギーの通り道が張り巡らされています。

 

  • 呼吸(吸気):新鮮な「風」を取り込み、SENを通じて全身にエネルギーを送る。
  • 呼吸(呼気):体内の悪い「風(毒素や邪気)」を外へ排出する。

 

つまり、呼吸はただの酸素交換ではなく、 「生命エネルギーを循環させるポンプ」 の役割を果たしているのです。

 

施術中に深い呼吸をすることは、滞っていたSENの流れを良くし、全身にエネルギーを行き渡らせるための最も基本的な儀式と言えるでしょう。

 

ラダシア流「風使い」の極意。4タート理論で読み解く身体のバランス

ラダシアのセラピストが「風使い」と呼ばれる理由。それは、単にマッサージが上手いからではありません。身体の中にある 「4つの要素」 のバランスを見ているからです。

身体を構成する4つのエレメント(地・水・風・火)と呼吸の関係

タイ伝統医学では、人間の体は4つの 「タート(要素)」 で構成されていると考えられています。これを 「4タート理論」 と呼びます。

 

タート 要素 (Element) 対応する身体機能 役割
① 土 Earth 骨、筋肉、皮膚 身体の構造・土台
② 水 Water 血液、リンパ液 潤い、循環、体液
③ 風 Wind 呼吸、消化、動き エネルギーの運搬
④ 火 Fire 体温、代謝、消化力 生命活動の熱源

 

この4つのバランスが崩れると、人は病気になると言われています。 特に 「③風」 は重要です。風が止まれば水(血液)は淀み、火(代謝)は消え、土(筋肉)は干からびてしまいます。

 

呼吸が浅いということは、体内の「風」が止まりかけている状態。ラダシアのマッサージは、この「風」を再び起こし、他の3つの要素を活性化させる作業なのです。

10本のエネルギーライン「SEN(セン)」の詰まりを「息」で吹き飛ばす

私たちの体には主要な10本のSEN(セン・シップ)があり、そのすべては 「おへそ」 から始まっています。

 

施術中にお腹(おへそ周り)をマッサージされることがあるのは、ここがエネルギーの発電所だからです。

 

あなたが深く息を吸い込むたび、おへそから発生した新鮮なエネルギーが、10本のラインを通って指先、足先、頭のてっぺんまで駆け巡ります。そして息を吐くたびに、末端に溜まっていた老廃物が押し出されていきます。

 

セラピストが外側からSENを刺激し、あなたが内側から呼吸でSENを広げる。 この 「内と外からの挟み撃ち」 こそが、頑固なコリや不調を吹き飛ばす最強の方法なのです。

「オムナモ(慈悲)」の心。マントラが音の響きで身体を癒す理由

ラダシアのセラピストは、施術の前に 「オムナモ」 から始まるマントラ(お経)を唱えたり、心の中で念じたりします。

 

「私が触れるもの皆の痛みや苦しみを取ってください」

 

そんな慈しみ(メッタ)の願いが込められています。 このマントラは、ただのおまじないではありません。音の響きや、祈りの周波数が、場を浄化し、セラピスト自身の心を「無」にします。

 

「私が治してやる!」というエゴ(我欲)があると、タッチは不思議と硬く、痛いものになります。 逆に、自分をただのパイプ役とし、「良いエネルギーが流れますように」と願うタッチは、温かく、柔らかく、深く浸透します。

 

これが 「エネルギーワーク」 としてのタイ古式の真髄です。呼吸を通じて、この慈悲のエネルギーを受け取ってください。

 

【セラピスト向け】疲れない施術の秘密は「丹田呼吸」と「物理法則」にあり

ここまで読んで、「私もこの技術を身につけてみたい」「セラピストって体が辛くないのかな?」と思った方もいるかもしれません。

 

実は、ラダシアの技術(タイ古式)は、他のマッサージに比べて 圧倒的にセラピストの体に優しい のです。その秘密もまた、呼吸と物理学にあります。

力任せはNG。呼吸で「体重」を乗せるテコの原理

もみほぐしや指圧で、指や手首を痛めてしまうセラピストは少なくありません。それは「筋力」で押そうとするからです。

 

ラダシアでは、徹底して 「物理法則」 を使います。

 

  1. 支点・力点・作用点 を明確にする。
  2. 腕の力を抜く(脱力)。
  3. 息を吐きながら、自分の 体重(重力) を相手に預ける。

 

これだけです。小柄な女性セラピストが大柄な男性を軽々とほぐせるのは、魔法ではなく 「テコの原理」 を使っているから。

 

腕の筋肉ではなく、骨格と重力を使うので、疲れないどころか、施術をすればするほどセラピスト自身の体も整っていきます。

自分の呼吸が整えば、相手の呼吸も整う(共鳴現象)

面白いことに、セラピストがゆったりとした深い呼吸(丹田呼吸)をしていると、触れられているお客様の呼吸も自然と深くなっていきます。これを 「共鳴(エントレインメント)」 と言います。

 

逆に、セラピストが焦って呼吸が浅いと、お客様もリラックスできません。

 

プロのセラピストは、まず 自分の呼吸(風) を整えます。 「ワイクルー(お祈り)」は、そのための小さな瞑想です。自分を整え、大地と繋がり、安定したリズムを作る。そうすれば、あとはそのリズムに相手を招き入れるだけなのです。

プロは「風使い」であれ。腱鞘炎にならず長く活躍するための身体操作

タイ古式マッサージが 「怠け者のマッサージ」 と言われることがありますが、これは「楽をして効果が高い」という最高の褒め言葉です。

 

  • 指だけでなく、手のひら、肘、膝、足裏を使う。
  • 自分の体重移動だけで圧をかける。
  • 相手と一緒にストレッチをするので、自分も気持ちいい。

 

無理な姿勢や力みがないため、腱鞘炎や腰痛のリスクが極めて低いのが特徴です。 だからこそ、ラダシアでは長く現役で活躍するセラピストが多いのです。

 

一生ものの技術、「風使い」になりませんか? ラダシアでは、物理学に基づいた「疲れない身体操作」と、慈悲の心で癒やす「エネルギーワーク」の両方を学べます。経験者も未経験者も、あなたの手で誰かを癒やす喜びを感じてみませんか?

 

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よくある質問

ここでは、タイ古式マッサージの呼吸について、お客様からよくいただく質問にお答えします。

Q. 施術中に痛いと感じた時、息を止めてもいいですか?

  1. いいえ、息を止めるのは逆効果です。 痛みを感じて息を止めると、身体が反射的に硬直(防御反射)してしまい、指圧が奥まで届かなくなるだけでなく、余計に痛みを感じやすくなります。痛い時こそ、口から細く長く 「ふーーっ」 と息を吐き出してください。副交感神経が働き、痛みが和らぎます。

Q. 鼻詰まりで鼻呼吸が苦しいのですが、口呼吸でも大丈夫ですか?

  1. はい、まったく問題ありません。 タイ古式マッサージの呼吸に「こうでなければならない」という厳しいルールはありません。大切なのはあなたがリラックスできていることです。苦しい時は無理せず口で呼吸し、セラピストにも「鼻が詰まっているので」と遠慮なくお伝えください。

Q. 呼吸法を意識すると、逆に疲れてしまいそうです。

  1. 無理にコントロールする必要はありません。 「吸って、吐いて」と意識しすぎると緊張してしまうことがあります。その場合は、ただ 「吐くこと」 だけを意識してみてください。しっかり吐けば、身体は自然に必要な分だけ吸おうとします。セラピストのリズムに身を委ね、眠ってしまっても構いません。

Q. 施術後の「揉み返し」は呼吸で防げますか?

  1. はい、ある程度防ぐことが可能です。 揉み返しの一因は、筋肉が酸欠状態で強い圧迫を受け、筋繊維が傷つくことにあります。施術中に深い呼吸で酸素をたっぷり送り込み、筋肉を柔軟(液状化)に保つことで、ダメージを最小限に抑え、スッキリとした目覚めを迎えることができます。

 

まとめ:呼吸ひとつで「ただの揉みほぐし」が「エネルギーワーク」に変わる

いかがでしたか? たかが呼吸、されど呼吸。マッサージを受ける際の意識が少し変わったのではないでしょうか。

今日から意識できる「ラダシア式深呼吸」のポイント

最後に、次回のマッサージですぐに使えるポイントをおさらいしましょう。

 

  1. 痛いときこそ吐く: 息を止めず、細く長く「ふーーっ」と吐き切る。
  2. セラピストに委ねる: 相手のリズムに合わせて、波に漂うように身を任せる。
  3. 脱力を楽しむ: 体を水のようにイメージし、重力を受け入れる。

 

これだけで、いつものマッサージが何倍もの効果を持つ 「エネルギーワーク」 に進化します。

定期的なメンテナンスで「風」が通る身体へ

4タート理論の「風」は、一度通せば終わりではありません。日々のストレスや姿勢の癖で、すぐにまた滞ってしまいます。

 

西洋医学では病気になってから治療をしますが、タイ古式マッサージは 「未病(病気になる手前)」 を防ぐための予防医学です。

 

定期的にラダシアで「風」を通し、4つのタートのバランスを整えること。 それが、病気になりづらい、健やかで軽やかな体を作る一番の近道だと私たちは考えています。

 

あなたの体の中に、心地よい風が吹き渡りますように。 ラダシアのサロンで、お待ちしています。

 

4タートのバランスを整え、病気になりづらい身体へ。 タイ古式マッサージで「風」を通すメンテナンスを始めませんか?初めての方も、身体が硬い方も大歓迎です。

 

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